水都と呼ばれる多くの都市は,河川とのかかわりの中で,固有の特色ある地史・歴史・文化を育み,河川の自然環境との共存を果たしてきました.しかし,近代から現代の流域開発や河川改修によって,都市河川の自然環境は,劣化の一途をたどりました.その反省のもと,韓国では清渓河,日本では淀川や多摩川で,自然再生事業が精力的に試みられてきました.
一方,河口デルタに成立している都市は洪水・高潮・津波に弱く,東日本大震災では大きな被害を受けました.今後,東海・南海・東南海地震による大規模な被害が予測される太平洋沿岸域では,防災と自然環境の保全・再生を両立させる科学技術の確立が急務となっています.
本シンポジウムでは,この両立をめざした課題整理と政策提言を目指します.
◇プログラム(案)◇
13:00 | あいさつ 池淵 周一実行委員長 |
13:10 | 基調講演 「清渓河の自然再生事業とその後」 Bae, YeonJae(高麗大学教授,韓国) |
14:10 | パネルディスカッション |
コーディネータ: 綾 史郎(大阪工業大学教授) パネリスト : Bae, YeonJae(高麗大学教授,韓国) (話題提供)田中 仁(東北大学教授) 「津波による河川災害と環境の回復過程」 田井中 靖久(淀川河川事務所長) 「淀川における自然再生の取り組み」 増田 昇(大阪府立大学教授) 「水都大阪の景観」 竹門 康弘(京都大学准教授) 「流域スケールの自然再生」 島谷 幸宏(九州大学教授) 「自然再生と防災を両立させる政策提言の必要性」 16:00 終了予定 |
*この公開シンポジウムは河川整備基金の助成を受けて実施します.公開シンポジウムのみに参加される方は無料です.
*12:30 から参加の受付を開始します.