開発途上国において湿地(海岸付近のラグーンを含む)や樹林帯(マングローブを含む)は、開発・保全対象としてだけではなく自然災害や人為開発圧力に対する緩和機能を備えた地域としての役割も求められている。しかし、湿地・樹林帯は重要な開発(農地・宅地・観光地・社会基盤整備)候補地であるため、特にアジア大都市周辺では無計画な湿地開発・樹林帯の伐採が行われており、環境共生型開発・保全技術構築を目指した「湿地・植生バイオシールド工学」の早期確立が望まれている。本討論会(セミナー)では、スリランカと日本における海岸林等に関する社会的、技術的な背景や現状と課題について、さまざまな専門的な知見から議論を進める。
なお、本セミナーはアジア・アフリカ学術基盤形成事業「アジア大都市周辺の環境・防災問題解決に寄与する湿地・植生バイオシールド工学の展開」により実施される。
日時 2010年09月07日(火) 13時00分から16時35分
主催:埼玉大学 (総合研究棟1F シアター教室)
後援:日本学術振興会「アジア・アフリカ学術基盤形成事業」
自由参加ですが、出席人数確認のため、参加を希望される方は念のため、埼玉大学大学院・環境科学研究センターの田中則夫

までメールを入れてください
司会進行(八木澤順治:埼玉大学大学院・助教) |
13:00-13:05 | あいさつ:趣旨説明
田中規夫(埼玉大学環境科学研究センター・社会環境学部門長・教授) |
13:05-13:35 |
日本の海岸林の歴史と位置づけ,将来に向けての課題
坂本知己(森林総合研究所・気象害・防災林研究室室長)
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13:35-13:55 |
日本の近年の植林の事例
原田賢治(埼玉大学環境科学研究センター・社会環境学部門・助教) |
13:55-14:15 |
スリランカ漁民の生活空間としての海浜−漁業と観光−
高桑史子(首都大学東京人文科学研究科・教授) |
14:15-14:25 | 休憩 |
司会進行(原田賢治) |
14:25-14:40 |
スリランカの海岸・林業政策(発表は英語)
Methsiri(埼玉大学大学院博士後期課程) |
14:40-15:00 |
スリランカにおける植林の状況(南部地区を中心として)(発表は英語)
Mowjood(ペラデニヤ大学) |
15:00-15:20 |
スリランカにおける海岸林の植林状況と海岸環境の問題点
田中規夫(埼玉大学環境科学研究センター・教授) |
15:20-15:30 | 休憩 |
15:30-16:30 |
パネルディスカッション
司会進行(田中規夫)
(それぞれの報告を受けて進めるが、議論を円滑に進めることを目的に2人の研究者から話題提供を受けながら進めていく)
・澁谷利雄(和光大学身体環境共生学科・教授)
スリランカの海岸林の現状(スリランカにタコノキを植える会の活動を通じて)
・佐々木 寧(埼玉大学環境科学研究センター・社会環境学部門・教授)
海岸林と生物多様性の問題
議論するテーマ
・海岸林の植林に関する現在の課題(スリランカ、日本)
・海岸林・海岸環境に関する今後の課題と展望(スリランカ、日本)
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16:30-16:35 | おわりに:終了挨拶 |