終了しました
|
|||||||||||||||||||||
北陸でのワークショップも今回で5回目となりました.応用生態工学会は生態学と土木工学の関係者が共同して「人と生物共存」「生物多様性の保全」「健全な生態系の持続」の実現を目標とする学会ですが,従来は水域,とりわけ河川とそこで影響を受ける生物や生態系の問題を取り扱う傾向がみられます.しかし,本学会の目標とするところは河川や水辺だけに限りません. そこでこの度のワークショップは,河川水辺だけにとらわれず,里地・里山全体を保全するという視点から企画しました.里地・里山は人の生活と身近な地域です.そのため,ここにおける環境の問題は地域の人々の生活や生産活動と深く関わってきます.一部の講演では地域の人々との関わりに大きく焦点を当てたものとなっています. 里地においては,小河川や用水とこれにつながる水田が身近な自然環境として機能していました.これを保全,再生していくことは今後の大きな課題となると考えます.この問題に関し,氷見市の小河川にわずかに生存しているイタセンパラの保護の現状や地域との関係(講演1),扇状地末端で豊富に湧き出す湧水から発する水路における地域の水環境保全の取り組み(講演2),また水路と水田を遮断させないための魚道の技術開発の最前線(講演3)を報告していただきます.講演4は,このワークショップの第2回(平成15年10月,富山)の課題のその後の展開です.前回は渓流再生事業の計画を話していただきましたが,今回は実際に工事を行なっている途中経過を発表していただきます.里山や里地における小渓流の再生という点で,興味深い話題です.平成16年は富山県の各地でツキノワグマが出没し,犠牲者も出るという大きな事件となりました.また,以前から里山においてサルによる被害も問題になっています.これらの問題の一因に,里山が放置され荒れてきていることがあると言われています.応用生態工学の面からも里山の保全についてどのような取り組みが可能か,必要なのかということは重要な課題であると考えています.そこで,里山におけるさまざまな取り組みの実践例や問題点(基調講演),野生動物との付き合い方の問題(講演5, 6)を報告していただき,この課題を考えてみたいと思います. ワークショップと合わせて,現地見学会も実施します.イタセンパラの生息地と里山の保全活動を広く行なっている富山市ファミリーパークを見学する予定です.ぜひ多くの皆様の参加をお願いいたします. なお,本ワークショップは,(財)富山県高等教育振興財団の助成を受けて開催されます. |
|||||||||||||||||||||
日時: | 現地見学会 :2006年10月20日(金)13:10 - 17:30 ワークショップ:2006年10月21日(土) 9:30 - 16:30 |
||||||||||||||||||||
場所: | 現地見学会 :イタセンパラ生息地・富山市ファミリーパーク ワークショップ:明治安田生命ホール(JR富山駅 正面口 徒歩2分) |
||||||||||||||||||||
主催: | 応用生態工学会富山 |
||||||||||||||||||||
☆プログラム | |||||||||||||||||||||
10/20 13:00- | JR高岡駅南口集合、バス移動 高岡駅南口は JRおでかけネットの構内図の下側の改札口です。 |
||||||||||||||||||||
現地見学会 イタセンパラ生息地・富山市ファミリーパーク | |||||||||||||||||||||
18:20- | 交流会 ボルファートとやま (JR富山駅 北口 徒歩5分) | ||||||||||||||||||||
10/21 9:30- | ワークショップ開会 | ||||||||||||||||||||
9:35-10:10 | 講演1 「田園地帯におけるイタセンパラ再生への取り組み」 氷見市教育委員会 西尾正輝 | ||||||||||||||||||||
10:10-10:40 | 講演2 「地域の豊かな水環境を学びに生かして〜庄川の伏流水と希少な生き物たち〜」 浅井水環境保全協議会長 田中久雄 | ||||||||||||||||||||
10:40-11:20 | 講演3 「生態系に配慮した農業水路工法の開発」 福井県土地改良事業団体連合会 田谷哲也 | ||||||||||||||||||||
11:20-11:55 | 講演4 「人工産卵場の造成による魚道に代わる生態系保全の取組み」 神通川水系砂防事務所所長 萬徳昌昭 | ||||||||||||||||||||
12:55-13:45 | 基調講演 「里山−人と自然の変化」 富山市ファミリーパーク園長 山本茂行 | ||||||||||||||||||||
13:45-14:20 | 講演5 「ダム建設によるニホンザルの生息環境の変化と保全」 富山県立雄峰高等学校 赤座久明 | ||||||||||||||||||||
14:20-15:05 | 講演6 「野生動物医学からみた環境デザイン」 福島県鳥獣保護センター所長 溝口俊夫 | ||||||||||||||||||||
15:15-16:30 | 討論 座長:富山県立大学短期大学部助教授 高橋剛一郎 | ||||||||||||||||||||
☆定員☆ 180名 | |||||||||||||||||||||
☆参加料☆
|
|||||||||||||||||||||
☆申し込み☆ 締め切り:2006年10月6日(金) 方法: 参加申込書フォーム に必要事項を記入して送信の上、参加料をお振込みください |
|||||||||||||||||||||
☆会場地図☆ |
|||||||||||||||||||||
☆参加申込・問合せ先☆ ● 応用生態工学会富山(舘下コンサルタンツ(株)内) 担当:佐渡または瀬川 〒939-3553 富山市水橋的場234 Tel. 076-478-0090 Fax. 076-478-1190 |
|||||||||||||||||||||