Home   > ニュースレター >バックナンバーNo.1-12 >ニュースレター6号-2



 

応用生態工学会ニュースレター No.6

Ecological and Civil Engineering Society(ECES)


1999年3月30日 (火) 発行
〔発行所〕応用生態工学研究会事務局 :
〒102-0083 東京都千代田区麹町4-5 第七麹町ビル 226号室
TEL. 03-5216-8401 FAX. 03-5216-8520
〔発行者〕応用生態工学研究会 (編集責任者: 幹事長 :谷田一三, 事務局代表 熊野可文)

2. 第7回幹事会・第6回理事会報告

1998年度末にあたり、応用生態工学研究会では、3月4日に第7回幹事会 (事務局) 、3月13日 (土) に第6回理事会 (中央大学駿河台記念館) を開催しました。以下にその要旨を報告します。

(1) 第7回幹事会


  • 開催日時 : 1999年3月4日 (木) 17:00〜20:30
  • 会場 : 応用生態工学研究会事務局
  • 出席者 : 谷田、江崎、角野、中村、鷲谷、 (事務局熊野)
  • 議題 :
    • 1. 5ヶ年計画について
    • 2. 98年度総括
    • 3. 99年度事業計画
    • 4. 会誌編集委員会関係
    • 5. 第3回総会研究発表会
    • 6. その他

幹事会5ヶ年計画 (案)

〔1〕 各委員会報告

1) 会誌編集委員会

会誌『応用生態工学』Ecology and Civil Engineeringの創刊号 (Vol. 1No. 1) は1998年11月30日に発行し、現在第2号編集中である (1999年4月末に発行予定)。 会誌の将来計画については、もう少し様子を見る必要があると思われる。 現時点では、現行の刊行方針でさらにもう1年間進めて (2巻2号まで)、 改めて将来の方向を考えたい。理想的には季刊 (年4号) を目標とするということもあり得るが、 現状の投稿状況のままでは困難と思われる。

今回各委員会において、その活動方針の検討が行われ、それが会誌への投稿機会を増加させるものと期待しつつ 会誌の将来について検討を続けて行きたい。

2) 普及委員会

講座及び現地セミナー等については、98年度は4回実施し、合計 487 名の参加者があった。内容的にも多くの支持を得られ (勿論物足りなさや、多くの改善要請も受けている)、 参加費などの収入で必要経費をまかなうという基本運営方針もほぼ達成できた。 これからの将来計画については、98年度のやり方がとても良いとか、問題があるともまだ言える状況にはないため、 99年度もう一年同じような形で実施し、会員の意見を聞きながら、検討して行きたい。

98年度に実施した際の基本方針を整理すると以下の通りである。

  • (1) 会員のニーズに応じて、講座・現地セミナー等を実施する。
  • (2) 土木は生態を、生態は土木を、従来の専門分野外について 相互に基礎的事項を学べる場をつくる。
  • (3) 複数の分野の講師等によって、 共通の課題やプロジェクトについて 議論をし、相互理解が出来る場をつくるよう努力する。
  • (4) 東京だけでなく、他の都市・地域での開催を促進する。
  • (5) 各地に「研究実行委員会」を編成して実施する。
  • (6) 財政的には、参加費等の収入と会場費・講師謝金等の経費が 等しくなるよう運営する。等々。

3) 交流委員会

  • (1)学術交流 : 生物・生態学、土木工学のほか応用生態工学の基盤となる造園学、農学、水産学、 地理・地形学、建築学など 様々な分野との交流を図り、それぞれの分野の底辺を拡大するとともに、 学際的分野を模索する。トピックスを限定した「ミニシンポジウム」 を企画・開催し、 場合によっては会誌の特集との連携活動とする。
  • (2) 研究者・技術者・行政の交流 : 応用生態工学の成果は実践されてこそ意義がある。 学術として出てくる成果を技術や政策・事業として応用できるよう、また技術面から期待される学術の進展を図れるような 交流の場をもうける。具体的には、研究者が技術者や行政側からどのような学術が期待されているかを知り、 技術者や行政者が今後応用の可能性のある学術がどのようなレベルに達しているかを知る機会をもうけ、 そのなかの議論から学術と技術のインターフェイスをどのように確立してゆくかを検討する。 この面では研究開発委員会との連携が必要であろうし、普及委員会の講座・セミナーもこの交流の一端を担うものと考えられるので これと連携する。
  • (3) 市民との交流 : 環境管理には市民の合意や協力が必要で、とくに普及委員会の 現地セミナーなどは交流と理解に大きな役割を果す。
  • (4) 国際的な交流 : 土木事業に関連して自然環境の保全や保護に先進的な事例の現地見学や関係者との交流の機会を探りたい。 海外で開催される応用生態学や 復元生態学、生息環境にかかわる河川工学・景観管理学等の会議や シンポジウムなどへの参加も視野に入れたい。 これらへの派遣の便宜を図るとともに、報告などを通した情報の疎通を図る。 また、応用生態工学研究会が国際的な関連研究機関に対する日本の窓口としての機能が持てるよう努力して行く。 なお、近隣諸国 (韓国、中国、 東南アジア諸国等)との交流を積極的に行いたいという考えもある。

4) 研究開発委員会

当研究会で自主的な研究を実施するにあたっては、自主的であると共に、会員の公平性と公開性を基本原則とする。 取り上げる研究課題については、個別の利害関係の強い課題や対象物 (地域等) は研究的レベル外の価値判断が伴う可能性があることから避けるものとし、 パイロット的な内容の提案が出来るシンクタンクとしての位置を確保できるものとする。

当面の活動としては、若手のための『奨励研究』を実施するとともに、研究者と実務者が共同して取り組める課題及び その実施体制の検討を進める。

委員からは以下の研究課題が提案されている。

  • (1) 野帳・標本管理システム
  • (2) データ管理 (データベース化、gisの利用)
  • (3) 定量調査手法の検討
  • (4) 建設事業等により環境インパクトが与えられた場合に、 自然環境がどの応答するのか (インパクト・レスポンス)。 また、その予測、評価手法の開発。
  • (5) 地域の生態系の典型性の視点から把握する 場合の注目種の選定手法の開発。
  • (6) 事業実施後の効果的なモニタリング手法の開発。
  • (7) 環境教育
  • (8) その他

なお、受託事業については、上記自主的研究を実現するため実施するものとし、 発注者には当研究会の基本原則を理解していただくことが前提であり、今後関係者の協力を得て慎重に検討する。 また、各種研究助成基金については、積極的に対応する。

5) 大会運営委員会

総会・研究発表会は、今まで2回開催してきたが、当面前年度までと同様の方法で実施継続する。 研究発表会については、『一般講演』とともに、特定の課題を設けてその発表とともに報告と議論を行う『シンポジウム』 形式について試行し、応用生態工学の姿が見え、又将来展開が期待できるようその企画運営を行う。

6) その他 (幹事会など)

当研究会発足時に討議した、「応用生態工学研究会」から「応用生態工学会」への展開については、 『学術研究団体』の登録が課題となる。日本学術会議の「登録のための要件」によれば、

  • (1) 設立 : 科学者により構成されている団体であること。
  • (2) 活動期間 : 学術研究の向上発展を図るための活動が引き続き 3年を超えて行われていること。
  • (3) 構成 : 次の数以上の科学者が構成員であること。
    • 第4部 (理学) 300人
    • 第5部 (工学) 500人
    • 第6部 (農学) 200人
  • (4) 活動状況 :
    • 研究発表会を年1回以上開催。
    • 学術研究論文発表刊行物を年1回以上刊行。査読制度が必要。
    • 総会年1回以上開催。等とある。

したがって、[応用生態工学研究会]

  • 1997年度 (発足) 第1回総会・研究発表会
  • 1998年度 第2回総会・研究発表会、会誌創刊号刊行 (1巻1号)
  • 1999年度 第3回総会・研究発表会、会誌2巻1号、2巻2号予定
  • 2000年度 第4回総会・研究発表会、会誌3巻1号、3巻2号予定
  • 2001年度 ―5月、学術研究団体への登録申請可能

ちなみに、当研究会の1999年3月3日現在の会員数は以下のとおり。

  • 個人会員 : 905人 (内学生会員 : 30人)
  • 賛助会員 : 58法人

法人化 (社団法人等) に関しては、学術研究団体への登録とは、直接には関係しない。

5ヶ年計画に伴う各委員会経費や当初経費は、1997年度より繰り越している研究会予算より特別予算を組みこれに当てる。


〔2〕 5ヶ年計画 (案)

(幹事会提出文案は下記理事会の審議により6月3日次回理事会までに修正するためニュースレター次号に掲載予定)


〔3〕1999年度活動方針 (案)

以上の5ヶ年計画検討結果に基づき、1999年度の活動方針 (案) を以下示す。

1) 会誌編集委員会関係

会誌『応用生態工学』は、1巻2号を極力早く刊行するものとし、 2巻1号・2号を刊行する。 ニュースレターを発行する (4回予定)。

2) 普及委員会関係

講座及び現地セミナー等は、98年度と同様4回程度開催するものとし、以下の各案を検討実施する。

  1. 「生態学/保全生態学基礎講座 (仮称) 」
    • 開催場所 : 札幌
    • 開催時期 : 1999年7月 (2日〜3日間)
    • 講師 : 鷲谷、橘川、 (開催地研究者)
  2. 「霞ヶ浦現地見学」
    • 開催場所 : 霞ヶ浦
    • 開催時期 : 第3回総会・研究発表会と連続し1999年9月20日 (月)
    • 講師等 : 地元市民団体関係者、鷲谷、角野等
  3. 「実務者のための多自然型川づくり基礎講座 (仮称) 」
    • 開催場所 : 東京
    • 開催時期 : 秋期 (10月〜11月ごろ) 、集中的に日程を組むか、 週1回 (計5回程度) とするか、検討して決める。
    • 講師 : 河川工学 (水理学) 研究者、生態学研究者、行政担当者、 河川生態学術研究担当者、 水源地生態研究担当者、民間技術者

なお、この他九州福岡で河川の水理・水質をテーマとする案、名古屋で藤前干潟・万博等テーマとする案などが出されており、 今後これらを調整し、決定しだい連絡する。

3) 大会開催運営委員会関係

第3回総会及び研究発表会を以下実施する。

  • 開催場所 : 東京,霞ヶ浦 (現地)
  • 開催時期 :
    • 1999年9月18日 (土) 総会・研究発表会
    • 19日 (日) 研究発表会
    • 20日 (月) 霞ヶ浦現地見学

4) 交流委員会関係

  • (1) 各分野交流ミニシンポジウム (仮称) の開催 (各分野の最近の動向の把握と問題意識の共有を目指して)
  • (2) 国内における各学会と共に、 国際的な会議やシンポジウム等をニュースレターで案内する。
    国際会議等については、現時点で以下の情報がある。
    • 1. 生態水理学 (Ecohydraulics, 1999年7月、米国ソルトレイクシティ)
    • 2. 復元生態学会 (Ecological Restration, 1999年9月、米国サンフランシスコ)
  • (3) 国際会議等への若手研究者あるいは技術者の派遣について検討を行う。

5) 研究開発委員会

  • (1) 奨励研究の実施
    • 課題 : 応用生態工学に係わる研究・提案
    • 対象者 : 若手研究者・実務者 (自ら研究計画を立案しそれを実行できる会員)
    • 費用 : 一件30万円 (5件以内とし、研究会より支給)
    • 時期 : ニュースレターなどで募集
      • 8月 応募締め切り (申請には、研究計画書提出)
      • 9月 審査決定 (研究開発委員会で担当)
      • (研究報告書の提出)
      • (研究成果の発表―研究発表会等)

      ――以上については、理事会承認があれば早急に 詰める。

  • (2) 自主的研究については、その課題及び実施体制及び受託の 可能性等を具体的に検討し、99年度実施できる体制ができれば実施する。

(2) 第6回理事会

  • 開催日時 : 1999年3月13日 (土) 14:00〜17:45
  • 会場 : 中央大学駿河台記念館
  • 出席者 : 川那部、大島、橘川、廣瀬、池淵、小倉、 須賀、玉井、山岸、辻本 (谷田幹事長代理) 、 (事務局 熊野)
  • 審議・決定要旨 :

1. 各委員会の構成

「会誌編集委員会」「普及委員会」「交流委員会」「研究開発委員会」「大会開催運営委員会」の各委員については、

  1. これまで検討してきた各委員については了承。
  2. これから、2ヶ年の任命にあたっては、各委員会で 『委員長を決めること』 『担当理事を任命する必要があるか検討すること』 とする。
  3. 各委員会の運営については、各委員長が強い裁量権限を持つものとする。

2. 5ヶ年計画

幹事会の5ヶ年計画 (案) に対する主な意見は以下の通りであった。

『会誌編集委員会』

  • 学術研究団体の登録の審査からみると、 会誌にオリジナル論文がキチット掲載されていることが要点である。
  • 原著論文が1本というのでは、まだまだだ。
  • 第2回研究発表会における講演発表の中に、 手を加えれば会誌論文として採用できるものが数件あった。 これを大いに活用すべきである。
  • 年4号も出せるようになるのか?

『普及委員会』

  • いままで実施してきた東京・名古屋・大阪から、さらに各地に開催場を増やしてゆくべき。

『交流委員会』

  • 会員の利益と他への貢献と、両面での位置付けを考慮すべき。
  • 国際交流については、例えばJICAが相談できるくらいの存在になるべき。
  • 試行錯誤でいろいろやってみては。
  • 土木学会や日本生態学会などと学術交流 (共催など) を考慮すべき。

『研究開発委員会』

  • 河川生態学術研究及び水源地生態研究に対して当研究会として、どう位置づけ又バックアップするのか検討する 必要があるのではないか。
  • 河川以外に、道路、港湾、都市等の分野も入れるべきではないか。
  • 自主的研究については、“独自に研究開発”するというより、 むしろこの研究会は、土木や生態など各分野が議論や 交流を出来る場を提供することにその役割があるということに 主眼を置くべきではないか。 従って、“自主的研究・受託事業の 積極的な推進”というよりも、 (いろいろな分野や関係機関との共同研究等) 研究すべき課題を上げつつ、 慎重な対応をするということではないだろうか。
  • ある研究課題があった場合、 (我々が扱う研究対象の性格から) 一カ所だけで行うのではなく、 複数カ所での検証の必要性があるのではないか。
  • この研究開発の内容については、会誌への記載を考慮すべき。

―― 研究開発委員会については、さらにその内容を詰めるものとする。

『大会開催運営委員会』

(特に意見無し)

『その他』

  • 広報の項目がないが、幹事会が全体として企画調整する必要がある。
  • 各委員会は相互に関連する事項があることから、その調整及び連携を図る。

以上『5ヶ年計画 (案)』に対しては、多くの意見が出され、各委員会及び幹事会においてさらに検討を加え、 来る6月3日の次回理事会で再度審議するものとした。

3. 98年度総括

  1. 会員入会状況 (3月3日現在会員905名、賛助会員58法人)
  2. 収入・支出 (円)
      総収入 総支出 差額
    97年度 34,503,135 17,547,014 16,956,121
    98年度 (予測) 19,012,235 20,578,094 -1,565,859
    [99年度末残額] 15,390,262

    以上承認。

  3. 事務局代表給料
    予算通り70万支出承認。

4. 99年度事業計画

1) 99年度事業計画

5ヶ年計画 (案) に示される基本事項承認。ただし、5ヶ年計画に伴う各委員会再検討事項については、その整合を図る。

2) 99年度予算案

99年度収入合計 20,190,000円
99年度支出合計 20,190,000円
99年度特別予算
(97年度からの繰越金より支出)
5,000,000円
99年度総支出 25,190,000円

以上、承認。
(付帯意見 : これから、通年化する費用として 各委員会開催費及び奨励研究費があるなら、特別予算とせず 通常予算に算入すべきである)

5. 会誌編集委員会関係

  1. 現在編集中の会誌1巻2号については、 その刊行が1999年4月末以降になることから、これを、2巻1号とする。
  2. 団体購読 (1団体年額10,000円) 承認。 ただし、これから季刊 (年4号) 等となるなら会員年会費と合わせて変更を検討する。
  3. 創刊号寄贈及び団体購読者募集についてその実施を承認した。
  4. 会誌販売価格については、3,000円/冊とする。

6. 第3回総会・研究発表会

内容については、これを承認する。

日程については、理事会後日程調整し、以下のように決定した (99. 3/19) 。

【第3回総会・研究発表会】

  • 開催日時 :
    • 1999年9月18日 (土) サイエンスホール
    • 19日 (日) サイエンスホール
    • 20日 (月) 霞ヶ浦現地見学
  • 会場 :
    • 科学技術館サイエンスホール
    • 東京都千代田区北の丸公園内
    • 地下鉄竹橋駅下車徒歩7分

7. 「ヨシ原に関する国際ワークショップおよび公開講演会」について

主催者 (関西自然保護機構) からの共催申し入れを承認する。 今後ニュースレターでの会員への連絡及び開催結果報告を行う。

8. 次回 (第7回) 理事会

第3回総会で、2年間の任期が来る役員人事について次回理事会で審議する。 及び5ヶ年計画について各委員会での検討結果を報告・審議する。


第7回理事会1999年6月3日 (木)


 目次 | ←前へ | 次へ→

最新
2004年(No.24)-2006年(No.34)分
2001年(No.13)-2003年(No.23)分
1997年(No. 1)-2000年(No.12)分
 このページのTopへ戻る
Copyright (C) 1999- Ecology and Civil Engineering Society
ECES-OFFICE