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「本来の川を取り戻すために・・・その2 〜自然再生を拓く河床低下対策〜」


● 講師略歴

◇ 池田 宏(いけだ ひろし)
 1941(S16)年 東京都生まれ。1964年東京教育大学理学部地学科地理学専攻卒業、同大学院理学研究科地理学専攻博士課程修了。理学博士。1974年から筑波大学開学にともない、つくば市に移動。水理実験センター(現・陸域環境研究センター)に勤務。世界最大級の大型水路実験施設(幅4m×長さ160m)と現地の両面から研究を行なう。
土砂水理の常識・通説(たとえば、砂と石が混ざって流下すると、砂より石の方が運ばれやすい等)を大型実験で検証し、必ずしも正しくないことを発表。また、河川地形の成り立ちを考える場合、ロック・コントロール(岩石制約)の見方とともに、デブリ・コントロール(岩屑制約)の見方の重要性を強調。 2005年筑波大学を定年退職。
現在は、地形学のフリーの専門家として市民や子どもたちを対象にした手作りの小型実験装置を使いながら楽しく学べる出前授業を実践。かつ、専門家へのアドバイスも行なう。

◇ 河口 洋一 (かわぐち よういち)
 1970(S45)年 福井県生まれ。新潟大学大学院自然科学研究科修了。学術博士。
2000年から2001年まで北海道大学農学研究院の研究生。2002年から科学技術特別研究員として (独)土木研究所自然共生研究センターで研究に従事。2004年から同研究所任期付き研究員として研究に従事。2005年から九州大学大学院工学院助手。
博士課程では河畔林と渓流魚の栄養的つながりに関する研究、研究生では標津川蛇行流路復元に関する研究、自然共生研究センターでは水生生物にとっての水際植物の機能評価やダム下流域における河川環境の研究等を実施。現在は、川の構造と水生生物の関係を、生物的・非生物的側面から研究し、応用生態工学という新しい分野での川づくりのあり方を模索中。

 藤田 光一 (ふじた こういち)
 1958(S33)年 東京都生まれ。東京工業大学大学院土木工学科修士過程修了。工学博士。1983年 旧建設省入省、旧建設省土木研究所河川研究室に配属、以後、主に研究畑を歴任。現在は国交省国土技術政策総合研究所環境研究部河川環境研究室長。
研究テーマは、人間活動が河川環境に与える影響とその予測・評価、流域も視野に入れ河川環境を保全・回復させる技術・政策、人と水との結びつき、情報基盤・政策ツールのあり方、に関するもの。このように政策につながる広範囲な分野を研究中。具体的研究テーマの一つが、流量や土砂供給の変化をともなう「ダムが下流河道の物理環境に与える影響についての捉え方」。ここでは、物理面での変化と生物・生態系への影響の全体像や基本メカニズムの枠組等を示し、今年度中の課題解決の手法開発をめざす。

◇ 長谷川 和義 (はせがわ かずよし)
 1942(S17)年 函館市生まれ。1966年北海道大学工学部土木工学科卒業。
1968年 同大学院工学研究科土木工学専攻修士課程修了。工学博士。1968年から同学助手。2011年から北海道大学大学院の環境フィールド工学専攻水圏環境工学講座教授。2006年同学を定年退職。現在は河川環境管理財団の研究顧問。
研究は流砂・浮遊砂・浸食・洪水・植生流れと広く、その中でも、研究生活前半は15年間かけた蛇行形状・成因の解析・変動予測、後半の20年間は、山地河川形態の解明に主力を注いだ。山地河川では勾配の急な渓流も含み、渓床にできる礫段・礫列(ステップ&プール)構造の解明および応用。その研究成果を岩盤における礫床化のヒントとなるであろう。 

◇ 中村 太士 (なかむら ふとし)
 1958(S33)年 愛知県生まれ。北海道大学院農学研究科修了。農学博士。1990〜1992年まで、アメリカ森林局北太平洋森林科学研究所・オレゴン州立大学に留学、同時にオレゴン州立大学客員講師もつとめる。2000年より北海道大学院農学研究科森林管理保全学講座教授。2006年より改組で北海道大学農学研究院森林生態系管理学研究室教授。
砂防工学・水辺林・水辺と生物の関係等を研究し、流域という面を対象とした自然再生、そして地形・地理・植生・景観を総合したランドスケープエコロジーの応用分野に研究を広げている。
応用生態工学会の前身である応用生態工学研究会発足当時(1997年)から幹事をつとめる。